現在、ダイソーで買える粘土は10種類以上。
でも、大人が趣味で使うためのものも子供が遊ぶための粘土もすべて「粘土」とひとくくりに置かれています。
- 100円均一で買える、幼児が遊べる粘土って何があるの?
- 子供と粘土工作をしたいけどいっぱいありすぎてどれがいいのかわからない。
そんなふうに悩んだことがある方も多いでしょう。
そこで、今回は対象年齢3歳以上=年少さんから使える4種類の工作用粘土を購入してみました。
この記事を最後まで読むと次のようなことがわかるため、ダイソーでの粘土選びがスムーズになりますよ!
- ダイソーで買える幼児用工作粘土の粘土がわかる
- 各製品の使用感や固まり具合などがわかる
- それぞれについてどんな人におすすめかがわかる
ダイソーの工作用粘土、3歳からつかえる4種類
今回は次の4種類の粘土をダイソーで購入してきました。
- お米のねんど(米粉粘土)
- 木粉ねんど
- ふわっと軽いねんど
- こむぎねんど
すべて対象年齢は3歳以上、幼稚園の年少さんから使えるものです。
ほかにダイソーから販売されている粘土で3歳から使用できるものとして、油粘土やスライム粘土もあります。これらは何度も作って遊ぶためのもので、作品を作ってそのままのものではないでしょう。今回は作って乾かすところまでやりたかったのでパスしました。
どのみち私、油粘土だけはどうしてもさわれないのです。
匂いが苦手な方も多いと思うので今回はパスで…。
比較検証した項目
まず、パッケージにて材質・生産国・販売元やSTマークの有無をチェックしました。そして、5歳の長男と一緒に遊びつつ次の項目を検証しました。
- 触感はどうか
- 匂いはどうか
- 伸びやすさは
- 重さについて
- 手や爪の汚れ
- 散らかり具合
- 固まる早さ
- (かたまりかけでの)復活しやすさ
- (お米ねんど・こむぎねんどのみ)焼いたらどうなる?
材質・生産国・販売元
お米のねんど
米粉でつくられた粘土です。
裏面には玩具の安全性を示すSTマークがついており、安心感があります。
- 米粉
- 水
- 塩
- 食用顔料
- 保存剤
以前、ご紹介した銀鳥産業のものとロゴがよく似ているのですが、よく見るとこちらのほうがイラストっぽい。
カラーバリエーションが豊富で、スタンダードな色からパステルカラーまであり、選ぶのが楽しかったです。
今回はソーダとミルキーオレンジのセットにしました。
中国製で販売元は株式会社大創産業です。
木粉ねんど
木の粉でできた粘土です。かたまると木の工作のようになり、彫ることもできるというものです。
こちらにもSTマークがついています。
材質は次のとおりです。
- 水
- 木粉
- 炭酸カルシウム
- 樹脂バルーン
- 糊剤
- 活性剤
- 防腐剤
日本製で販売元は銀鳥産業株式会社です。「ギンポー あそびっこ」としてお米の粘土や小麦粘土も販売している会社です。
今回選んだ粘土のなかで、これだけは色展開がありませんでした。
ふわっと軽い粘土
「ふわっと軽いねんど」には手芸用・工作用粘土と記載がありました。様々なものを芯材にできるということです。
絵の具を混ぜたり、乾いた上から着色もできます。
材質はつぎのとおりです。
- 中空微粉体
- 天然繊維
- 水
- 合成糊剤
- 顔料
中空微粉体とは中が空洞になっている粒子状の素材とのことで、そのために非常に軽いのが特徴のようです。
日本製で、発売元は八千代工業株式会社となっています。
ダイソーのWebサイトによると色展開は赤・青・黄・緑・白・ブラウン・サーモンピンクの7色があるようです。
こむぎねんど
おそらく「粘土」といわれて真っ先に思い浮かべるのは、この小麦粘土か油粘土でしょう。
ダイソーには複数種類の小麦粘土セットが売られています。
今回は子供と楽しく遊べる範囲でと思ったため5色セット+型がついているこちらを購入しました。
こちらの「こむぎねんど」の材質は次のとおりです。
- 小麦粉
- 水
- 塩
- 食用色素
- 防腐剤
中国製で、発売元は株式会社大創産業です。
小麦粘土は色展開も豊富です。コストも安いためか12色セットも100円(税別)で販売をされていました。
触感
まずは長男と一緒に一種類ずつ取り出してみて触感を確かめました。
お米のねんどはすべすべもっちり
前回の時もそうでしたが、しっとりとしている印象です。
練る前からなめらかですべすべもっちり。
そしてずっしりと持ちおもりがする感じがあります。
木粉ねんどはざらざらで水っぽい
触った瞬間に手指にざらざら感が伝わってきました。
そして、「水が混ぜてある!」という感じがします。
お米のねんどは「水を含んでしっとり」とした感じです。
一方の木粉粘土は「水が混ざってる」という感じがしました。
そういえば、材質リストの一番上が「水」なのはこれだけでした。それだけ水分量が多いのかもしれません。
ふわっと軽いねんどはふんわり軽い
名前のままですが…本当にとにかく軽いです。
長男が一番大喜びしたのはこの粘土でした。
前の二つと違って水っぽさはあまり感じません。よってベトベト感も少なめ。
なお、長男が一番気に入ったのがこの粘土で「すごーい!かるーい!!」とはしゃいでいました。
こむぎねんどは一番粘土らしい感じ
触っていて一番「粘土っぽいな」と感じたのがこむぎねんどです。
べたっとした感じの割に最初はすこしぼろっとちぎれやすいです。練るとなめらかさが増していく印象です。
匂い
お米のねんどはひんやりした匂い
前回もでしたが、ひんやりとした感じの匂いがします。
米粉だけの匂いではなく、おそらく保存料の匂いもありそうです。
ただ、そんなに嫌な感じはしません。
鼻とすこし距離があるとそこまで気にならないと思います。
木粉ねんどは木のいい匂い
開けた瞬間から、木の香りがふわっと漂ってきました。
化合物っぽさはなく、木でできている感が強いです。
これ、いい。粘土遊びしながら癒される!
粘土が全部これだったらいいのに!!!
ふわっと軽い粘土は土っぽい匂い
あれ?土でできているの?というような感じの匂いがしました。
成分的には土というよりは発泡スチロールのような感じなのだと思うのですが。
こちらもあまり不快な感じではなく、匂いのきつさもありません。
小麦粘土は一番匂いがきつい
一番匂いがきついなと感じたのは小麦粘土です。息子は平気なようですが私はちょっと苦手。
一番、好き嫌いの個人差が出るだろうなと思います。
生の小麦粉の匂いとだと思いますが色がついているせいか頭がちょっと追いつかないです。
個人的には動物園の小動物館を思い出すにおいでした。
とはいえ、遊んでいる間に耐えられないという感じはしません。
伸び具合
ある程度の大きさのかたまりをちぎった様子です。
こむぎねんどや木粉ねんどは結構ぶっつりと切れてしまう感じです。
ふわっと軽い粘土はすこし伸びます。
一番すっとのびるのはお米のねんど。滑らかにのびて細くなってちぎれます。
重さ
結論から言うと、体積あたりの重さはお米>こむぎ>木粉>ふわっとという順になります。
ゾウの押し型と丸い押し型でそれぞれ型を抜いて重さをみました。ゾウの方は1つ、丸い方は2つ作りました。
ゾウ | 丸1 | 丸2 | |
---|---|---|---|
お米のねんど | 10g | 3g | 3g |
木粉ねんど | 8g | 2g | 2g |
ふわっと軽いねんど | 2g | 1g | 1g |
こむぎねんど | 10g | 3g | 2g |
我が家のはかりが1g単位でしかはかれないため、こむぎねんどの丸はどちらも2gと3gを行ったり来たりしながらとまりました。
手の汚れ
お米のねんど、こむぎねんどは結構手につく感じがあります。
とくにこむぎねんどは爪の先に入って取りづらい…
ふわっと軽いねんどは小さな破片が指先にくっつきますが、払うとすぐに取れます。
木粉ねんどはほぼ手につきませんでした。
散らかり具合
一番散らかるのはふわっと軽いねんどです。
しばらく長男が自由にするのを眺めていました。
いろいろ出して、全種類混ぜて楽しそうに遊んでいましたが、ふわっと軽いねんどと木粉ねんどが大量に小さくちぎれて散らかってしまいました。
机に座っていましたが、持ち上げてこねたりするせいか床にも大量の破片が…(全部取りました。)
とくにふわっと軽いねんどは机の上・床共に大量に落ちていました。
一方、お米のねんどやこむぎねんどは派手に散らかることはありませんでした。
固まる早さ
まず結論からお示しすると、一番早く固まるのはふわっと軽いねんど、一方で一番ゆっくりなのはこむぎねんどです。
検証方法は次のとおりです。
重さを測った抜き型のゾウさんと丸2つについて、それぞれの固まる早さを比べてみました。
木粉ねんどのくまさんは長男がちゃっかり作っておいていました。
ちなみに、このときの5日間の気候は次のとおりです。
- 最低気温 11〜13℃
- 最高気温 21〜25℃
- 連日の快晴
お米のねんど
24時間後には丸い方は乾いていました。
一方、ゾウさんは完全に固まるまで4日。結構かかります。
塩のせいでしょうか。わずかに白っぽくなります。もっとも、色にもよるかもしれません。
木粉粘土
こちらも24時間後には丸い方は乾いていました。
ゾウさんは3日目でほぼ固まりました。
固まると本当に木のようにカチコチです。
ふわっと軽いねんど
24時間後には丸もゾウも乾き切っていました。
実は当初2時間ほどねんど遊びをして、最後の方には散らばった破片が乾燥していたので、「乾くのが早そう」と思っていたのです。
乾いたものをさわると発泡スチロールのようにちょっと空気がふくまれているような触感でした。
こむぎねんど
いちばん乾くのが遅く、2日目に丸が、5日目にゾウが完全に乾燥しました。特に空気に触れにくい裏側がずっと柔らかいまま長くだったのです。
乾くのに時間がかかる分、他と比べても縮みが大きく、またひび割れが一番目立ちます。
ちなみに、乾くと匂いは全くしなくなりました。
復活するか
こむぎねんどとお米のねんどは12時間置いてもちゃんと復活します。
つぎのように検証しました。
乾かす用とは別に、小さな塊(抜き型で取ったケーキのいちご用のサイズのもの)を12時間置いていました。
すこし乾いた状態で、濡れたキッチンペーパーにくるんでしばらくおいておき、練り直して戻るかみてみました。
が、ふわっと軽いねんどはほぼ固まってしまっていましたので検証できず。
お米のねんど
最初は一番外側だけがべちゃっと水を含み、中心部は硬い状態でした。
無理かなと思いながら何度か指先でこねていると、中心部も徐々に柔らかくなりました。
ただし、わずかに硬いダマがあるような感じでした。
木粉ねんど
周りだけ水でベタベタになりました。
手にとって練り直そうと試みましたが…中心部は硬くて練り直すことはできませんでした。
結構微妙な水加減で成り立つ粘土なのかもしれないなと思いました。
一度乾くと復活は難しそうです。
こむぎねんど
なんと、あっという間に元に戻りました。
ほとんど練り直さずに元通りのこむぎねんどの触感になりました!
すこし硬くなったくらいなら濡れ布巾やキッチンペーパーを使って水を含ませれば繰り返し使えそうです。
再利用は衛生上の問題もあるので様子を見ながら考えてください!
番外編:早く乾かすために焼いてみたら
乾きの遅いこむぎねんどや米粉ねんどは、焼くと早く固まります。
ケーキのいちご型で抜いたごく小さいものを焼きました。
こむぎねんどは赤が足りなくなったので青です。
我が家はアラジンのトースターを使っているため、ワット設定ではなく温度設定です。
100℃(最低温度)にして5分ほど様子を見ながら焼くと…
なんかいい匂い
こむぎねんどを焼いているせいか、パンを焼くような匂いがしました。
小さすぎたせいか、わずかに焼き色がついてしまいましたが、しっかり固まっています。
気に入った作品は焼いて飾るのもいいですね!
まとめ:ダイソーの粘土、それぞれどんな人におすすめ?
ダイソーの4つの製品について、おすすめの人はそれぞれつぎのとおりです。
おこめの粘土
安全性を重視する人におすすめです。
素材は基本的にほぼ食べられるものですし、STマークもついています。
また、アレルギーを起こしにくい米粉でできているのでその意味でも安心です。
安全性を気にするなら一番良いと思います。
木粉ねんど
木片を使わずに「木の工作」の作品を作りたい方にぴったりです。
木の良い香りがして癒されます。
ノコギリや釘、やすりなど不要ですので小さい子から大人まで万人が楽しめそうです。
ふわっと軽いねんど
早く乾くので、作品を急いで仕上げたい人にぴったりです。
色も選べるので、たとえば動物やおままごと用の食べ物などを作るのに向いています。
早ければ次の日には作ったものを使って遊ぶことができます。
こむぎねんど
たくさん粘土遊びをしたい人むけです。
とにかく種類が多く、色も豊富。また、一番乾きにくいのもこむぎねんどでした。
税込110円でたくさん遊べてお得です。
まとめ
各製品の特徴をまとめた表です。
お米のねんど | 木粉ねんど | ふわっと軽い ねんど | こむぎねんど | |
---|---|---|---|---|
STマーク | あり | あり | なし | なし |
触感 | すべすべもっちり | ざらざら水っぽい | ふわふわ軽い | 粘土らしい触感 |
匂い | ひんやりした匂い きつくはない | 木のいい匂い | 土っぽい匂いが ほんのすこし | 人を選ぶかも | 生の小麦の匂い
伸び | よく伸びる | あまり伸びない | すこし伸びる | あまり伸びない |
重さ | 重い | 軽い | とても軽い | 重い |
手や爪の汚れ | 手につく | 手につきにくい | やや手につく | 爪に入る | 手につく
散らかり具合 | あまり散らからない | すこし散らかる | 散らかりやすい | あまり散らからない |
固まる早さ | ややゆっくり | すこし早い | 早い | ゆっくり |
復活しやすさ | ややしやすい | しにくい | しやすい |
ダイソーでの粘土選びの参考になれば幸いです。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。